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【驚異の1.5億台】いま世界で走っているトヨタ車の数は世界の車両の9%以上がトヨタで占められている。なお事業を開始した1958年の生産台数は「20台」

【驚異の1.5億台】いま世界で走っているトヨタ車の数は世界の車両の9%以上がトヨタで占められている。なお事業を開始した1958年の生産台数は「20台」

| どうりで世界中どこへ行ってもトヨタ車を見かけるわけである |

今後の「中国」次第でこの数字は変わってくるであろう

トヨタ自動車が2024年に発表した最新データによれば、現在世界中で走っているトヨタ車の数は、なんと約1億5,000万台にものぼる、とのこと。

これは全世界の車両数の約9.15%に相当し、走っているクルマの約1割がトヨタ車という驚異的な数字です。

▶ 年間販売台数は1,082万台超、トヨタは依然トップを独走

トヨタは2023年に以下のグループ全体で約1,082万台を販売していて、前年比で3.7%の減少があったものの、それでも5年連続でVWグループを抑えて世界首位を維持しており、今後も「路上におけるトヨタ占有率」が上昇する可能性もありそうです(ただしこの増減については中国市場での成否にかかっているのだとも考えられる)

  • トヨタ & レクサス:10,159,336台
  • ダイハツ & 日野を含めた総計:10,821,480台
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▶ トヨタは“販売後”でさらに儲ける時代へ

そこでちょっと気になるのが「なぜ今、トヨタは”1.5億台が稼働中”という数字を公表したのか」。

その背景には、保有車からの収益最大化戦略が見え隠れしており、以下のような狙いがあるようですね。

  • 純正パーツやアクセサリーの販売強化
  • 中古車販売の拡大
  • 「コネクテッドサービス」の月額課金による収益化

たとえば、アメリカ市場で提供されているサービスには以下があり、これらを毎月「定期的に」得られるとなると相当な収益となることもわかります。

  • Drive Connect:月額15ドル(リアルタイムナビやバーチャルアシスタント機能)
  • Integrated Streaming:月額15ドル(Apple MusicやAmazon Musicに対応)
  • Wi-Fi Connect:月額25ドル(AT&T回線による車載Wi-Fi)
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さらにトヨタは今後「保険」や「金融サービス」も収益源として強化していく方針を公開しており、これらについては新車販売以上の営業利益を生み出せる可能性もあると述べていて、トヨタが「たとえ新車の販売が鈍化したとしても、それをカバーして余りある」だけの環境を創出しようとしているのだとも考えることができ、「自動車メーカー」から「自動車総合サービス企業」へと変貌を遂げるつもりなのかもしれません。

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▶ トヨタ生産台数の軌跡:20台→10,000万台→現在3億台

トヨタのここまでの軌跡を見てみると、まずトヨタは1935年8月、豊田自動織機の自動車部門として最初の車両(G1型トラック)を20台だけ生産したことから「自動車メーカー」としての歩みをはじめ、そこから以下のように生産規模を拡大しています。

参考までに、最も生産された車種はもちろん世界のベストセラー車「カローラ」。※カローラの累計生産台数は2023年9月時点で5,340万台を超えている

  • 1968年:年間生産台数が初めて100万台を突破
  • 2012年:世界初、年間1,000万台超えを達成
  • 2023年9月時点の累計生産台数3億台(国内生産:1億8,052万台、海外生産:1億1,960万台)
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▶ 世界の車両総数との比較:トヨタは9%超を占める

調査会社Hedges & Companyによると、現在世界には約16.4億台の車両が存在していると推定され、そのうちの約1.5億台がトヨタ車であるとすれば、世界中を走るクルマの9.15%がトヨタ製ということに。

つまり、世界の10台に1台はトヨタという計算になりますが、この規模は、まさに“グローバル・ジャイアント”の名にふさわしいものです。

そして現在、トヨタは販売台数のトップに君臨し続けるだけでなく、1億5,000万台の稼働車両をベースにした「アフター市場戦略」にも本腰を入れ始めたということになり、これは“売って終わり”の時代は終わり、“売った後”の収益が主戦場となりつつあるということを意味するのかも。

カスタマーサービス、デジタルサブスク、そしてグローバルネットワークなど、トヨタの次なるフェーズは、「世界最多のユーザーと繋がり続ける」ことにあるのだとも考えられます。

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参照:Motor1

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