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| BMWはもともと「一つの車種に複数パワートレーンの選択」を設けてはいたが |
5つのパワートレインを用意するBMW X5
BMWは新型iX3の登場で大きな注目を集めていますが、同社はすでに”次の大物”を見せる準備を進めており、それは「次世代X5(開発コード:G65)」。
BMWは公式ティーザー画像を公開し、この新型X5に5種類のパワートレインが用意されることを明らかにしています。
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なぜBMWは「5種類もの」パワートレーンを?
新型BMW X5には以下のパワートレインがラインナップされ、この選択肢の幅は現行市販車の中でも例を見ないもの。
その理由として、BMWは「技術的パイオニアとしての立場を改めて証明する」と述べ、あらためて水素の役割を強調しています(BMWはトヨタとともに、水素を重要視する数少ない自動車メーカーのひとつである)。
- ガソリンエンジン
- プラグインハイブリッド(PHEV)
- ディーゼル(※米国導入なし)
- バッテリーEV(BEV)
- 水素燃料電池車(FCEV)
「水素は地球規模の脱炭素化に不可欠な役割を担います。我々はその技術を前進させることに全力を尽くします」
BMW取締役 ヨアヒム・ポスト
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2028年には水素モデル「iX5 Hydrogen」が登場予定
BMWは、新型X5に2種類のEVを設定予定。
水素モデル「iX5 Hydrogen」は2028年に市販開始予定で、BMWとして初めて量産化されるFCEVとなりますが、現行モデルではパイロットプログラムとして少数生産されているものの、次世代では航続距離、効率、出力が大幅に改善される(実用に足る)見込みです。
- iX3から引き継ぐ第6世代モーターを採用したBEV
- トヨタと共同開発する第3世代水素燃料電池を搭載したFCEV
BMW水素車部門VPのミハエル・ラス氏は次のように語ります。
「新型iX5 Hydrogenは真のBMWです。クラスを切り拓き、ドライビングプレジャーを提供するでしょう」
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デザインはiX3に近いフロントマスクに
スパイショットやティーザーから、新型X5はiX3に似たフロントエンドを採用することが確認されており、一方、水素プロトタイプには仮のテールランプや専用バンパー形状が見られ、パワートレインごとに細かなデザイン差異が演出される可能性があるのかも。
- EVと同じデザインながらガソリンモデルも設定
- ターボ直6とV8ツインターボも継続投入の見込み
- テールライトはiX3風ながら角が丸みを帯びた新デザイン
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内装はパノラミックiDriveを搭載
インテリアには、iX3で初採用された「パノラミックiDriveディスプレイ」を搭載予定(今回画像は公開されていない)。
X5向けにはサイズが拡大される可能性があり、BMWの最新インフォテインメントがフラッグシップSUVにも反映されるということになりますね。
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公開時期は2026年内か?
公道テスト車両の撮影も進んでおり、新型X5については2026年内のワールドプレミアがもっとも有力。
ガソリンやPHEVといった従来型パワートレインが先行し、水素版は2028年のデビューになる見込みです。
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