
Image:Mercedes-Benz
| 新しい世代のメルセデス・ベンツを示唆する意欲作がいよいよ発表間近 |
革新的な技術を多数搭載し「ゲームチェンジャー」としての期待がかかる
- 大胆な公開: メルセデス・ベンツが次世代EVスポーツセダン(AMG GT 4ドアの後継)のプロトタイプをカモフラージュを最小限にとどめた状態で公開
- デザインの核心: コンセプトカー「AMG GT XX」にインスパイアされ、スリーポインテッドスターが散りばめられたようなヘッドライトや完全に閉鎖されたグリルなど、デザインの方向性が明確に
- 心臓部のテクノロジー: 「AMG.EA」と呼ばれるEV専用最新プラットフォームを採用し、最大3基の軸流モーターを搭載。コンセプトカーでは1,341馬力という驚異的な出力を発揮
- 市販化は間近: 約2年間のティーザーキャンペーンを経て、まもなく正式デビューを迎える準備が完了したことを示唆
ラスベガスの壁を壊したAMGの次世代デザイン
メルセデス・ベンツがF1ラスベガスGPの開催に際し、次世代の高性能EVセダン=メルセデスAMG GT 4ドアの後継モデルと目される新型EVのプロトタイプを公開。
これまでの厳重なカモフラージュから一転、カラフルなラッピングを施しながらもその大胆なデザインの大部分を露出させ周囲を驚かせています。
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AMG GT XXコンセプトからの継承
この新型EVは、メルセデスが以前発表したコンセプトカー「AMG GT XX」のデザイン言語を色濃く反映したもので・・・。
- フロントデザイン: 星を散りばめたようなデザインのヘッドライトと、完全に覆われたフルエンクロージャー型グリルが特徴的。垂直なエアカーテンと控えめながらもスプリッターも確認でき、空力性能への徹底的なこだわりが伺える
- プロポーション: 傾斜したフロントウィンドウから流れるようなルーフラインにつながる流線型のボディワークを採用
- ディテール: ドアハンドルはフラッシュマウント式(格納式)を採用。内装は依然として多くが隠されるものの、過去のスパイフォトから、コンセプトカーを彷彿とさせるフラットボトムステアリングホイールと自立型曲面ディスプレイが搭載さされると可能性が大
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メルセデスAMG GT XXコンセプト、驚異の「1メガワット充電」を達成。理論上では「ガソリンを注入するよりも短い時間で同じ距離を走れる電力をチャージ」
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全てが新開発の「AMG.EA」プラットフォームと心臓部の秘密
この新型ハイパーセダンは既存のEVプラットフォームを流用するのではなく、AMGが独自開発したEV専用プラットフォーム「AMG.EA」を初めて採用することが明かされていますが、これはアルミニウム、スチール、ファイバー複合材を組み合わせることで軽量化と「卓越した剛性」を実現するために設計された”技術の先駆者”だと位置づけられています。
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メルセデスAMG「コンセプトGT XX」、電動車で世界耐久走行記録を樹立。わずか8日で地球一周分の走行距離を走りきる。チャレンジにはF1ドライバー、ジョージ・ラッセルも参加
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軸流モーターが実現する驚愕の性能(スペック予想)
このプラットフォームの最大の目玉は、そのパワートレインで・・・。
- エレクトリックモーター技術: 英国のYASA社(現在はメルセデス・ベンツ傘下)が開発した「軸流モーター(Axial Flux Motor)」を搭載。このモーターは、従来の電気モーター(ラジアルフラックス)よりもはるかに小型軽量でありながら、高い出力密度とトルク密度を誇る
- 最大出力: コンセプトカー「AMG GT XX」では、最大3基の軸流モーターを搭載し、合計出力は1,341馬力(1,000kW/1,360PS)を超えると公表されている
| 項目 | メルセデスAMG GT 4ドア 後継EV (予想) | 補足情報 |
| プラットフォーム | AMG.EA(EV専用) | アルミニウム、スチール、複合材による軽量・高剛性設計 |
| モーター数 | 最大3基(予想) | 1基フロント、2基リアの完全可変式AWDと予想 |
| モーター種類 | 軸流モーター(YASA社製) | 従来のモーターよりコンパクトで高出力 |
| コンセプト出力 | 1,341馬力超 (1,000 kW) | 市販モデルは多少抑えられる可能性あり |
| 目標 | ハイパフォーマンスEVセダン市場の主導権獲得 |
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軸流モーターとは?
従来のモーターが磁束を回転軸に対し「半径方向」に流すのに対し、軸流モーターは「軸(中心)と平行」に流すこととなり、これによってモーターの薄型化、軽量化、そして出力の大幅な向上が実現するというスグレモノ。
メルセデスAMGはこの技術でEV時代のパフォーマンスを再定義しようとしており、これまでのEVの固定概念を大きく変える可能性を秘めています。
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結論:AMGの未来を担う電動モンスター
メルセデスAMGが、ラスベガスという注目度の高い場所、そしてメインと市場である北米で(これほどまでにカモフラージュを減らしたプロトタイプを)公開したことは、そのデビューが目前に迫っていることを強く示唆しています。
この新型EVセダンは、単にガソリンモデルのGT 4ドアを電動化したものではなく、プラットフォーム、デザイン、パワートレインの全てをゼロから再定義した、AMGの未来を象徴するモンスターマシン。
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メルセデスAMGは、この新型GT 4ドア EVと、派生モデルともいえるクロスオーバーモデルに大きな期待をかけていますが、この革新的な電動スポーツセダンが、ハイパフォーマンスEV市場にどのような衝撃を与えるのか、正式発表が待たれるところでもありますね。
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