
Image:SC01
| 企画は中国ながらも開発と生産は「イタリアにて」 |
忙しい人のための「2分まとめ」
- イタリア生産の限定車: 欧州向け車両はイタリアで組み立てられ、限定1,000台のみが供給される
- 驚異のパワーウェイトレシオ: 429馬力のツインモーターに対し、車重はEVとして異例の1,365kg。2.9秒で時速100kmに到達
- 脱・デジタル: 巨大画面を廃した「走りのためのコックピット」。物理スイッチを多用したストイックな設計
- ストラトスの再来: 伝説の名車「ランチア・ストラトス」を彷彿とさせるコンパクトなウェッジシェイプを採用
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2026年、スポーツEVの主役は「イタリア製中国車」か
2026年1月。中国のスタートアップ「Small Sports Car(SSC)」が開発し、シャオミがバックアップする「SC-01」がヨーロッパで正式にデビューすることが確定し、自動車業界に激震が走ることに。
これが「単なる中華スポーツEV」であれば驚くには値しませんが、注目すべきは(欧州仕様車だと)が「イタリア国内で生産される」という点で、これによって「安価な輸入EV」というイメージを覆し、欧州のスポーツカー愛好家を納得させるクラフトマンシップ、そして関税問題をクリアする戦略的な体制が整ったわけですね。
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なお、「イタリアのどこで」生産されるのか、製造元はどこなのかは現段階では明かされていないものの、エレクトリックシステムに強いコチービルダーだと考えてよく、実際に多くのEVスタートアップがこういった「イタリアのコーチビルダー」へと開発と生産を委託しているというのが現状です(アスパーク・アウルも同様である)。
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SC-01のスペックとメカニズム
SC-01は、現代の「重くてハイテクすぎるEV」に対するアンチテーゼとして設計されており、車体構造そのものは「スペースフレームにガワを被せるという、1970年代のイタリアンスーパーカー的な」パッケージングを持つとされています(4WDレイアウトを採用しているのは意外ではある)。
| 項目 | スペック詳細 |
| 全長×全幅×全高 | 4,106mm × 1,830mm × 1,170mm |
| パワートレイン | 前後2モーター(4WD) |
| 最高出力 | 320 kW (約429 hp / 434 PS) |
| 0-100km/h加速 | 2.9秒 |
| 車両重量 | 1,365 kg |
| バッテリー容量 | 60 kWh(三元系リチウムイオン) |
| 航続距離 | 約430〜450 km (WLTP予想) |
| サスペンション | 前後プッシュロード式ダブルウィッシュボーン |
性能・デザイン・コンセプトの特徴
1. 「ランチア・ストラトス」へのオマージュ
そのスタイリングは、1970年代のラリー界を席巻したランチア・ストラトスを現代風に解釈したような、コンパクトなウェッジシェイプ(くさび型)が特徴的。
全長はマツダ・ロードスターよりわずかに長い程度で、街中での取り回しとサーキットでの俊敏性を両立しています。
2. 徹底した「軽量化」の魔法
EVの宿命である重さを克服するため、シャシーにはクロモリ鋼のチューブラー・スペースフレームを採用し、さらに、重いバッテリーを床下ではなく「座席後方」に積み上げることでミッドシップスポーツカーのような重量配分を実現しているといい、これらが真実であれば、「けっこうよく考えられた」スポーツカーということになりそうですね。
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3. 「液晶画面なし」という決断
内装には、現代のEVにありがちな巨大なタッチパネルが存在せず、あるのは運転に必要な情報を映す小さなメーターディスプレイ、そしてブラインド操作が可能な物理スイッチ類のみ。
純粋なドライバーズカーとしての姿勢を貫いているということになりますが、実際には「運転中に画面を操作する暇などない」ほどのスパルタンなクルマだという可能性も。
競合比較:MGサイバースターやポルシェ718との違い
そこで現時点で考えられる(同じポジション的な)競合は以下の通り。
ただ、SC-01は「1,000台限定」だとされるので、実際には量販車とは比較対象とならないのかもしれませんね。
| 車種 | 重量 | 加速 (0-100km/h) | コンセプト |
| SC-01 | 1,365 kg | 2.9秒 | スパルタン、軽量ピュアスポーツ |
| MG サイバースター | 約1,850 kg〜 | 3.2秒〜 | 豪華なオープングランドツアラー |
| ポルシェ 718 (EV) | (開発中) | (開発中) | 伝統と先進の融合(高価格帯) |
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知っておきたい新知識:シャオミが「スポーツカー」に投資する理由
このSC-01の経営母体は「Tianjin Gongjiang Pai Auto Technology」、しかし出資元はシャオミだと報じられています。
御存知の通り、シャオミは自社ブランドのEV「SU7」で大成功を収めていますが、なぜこの小さなスポーツカーメーカーに出資したのかはちょっとナゾ。
しかしながら、現地の報道だとシャオミが目指す「人・車・家」のエコシステムにおいて、SC-01が「技術の実験場」として機能するからだとされ、極限までの軽量化技術や、スマホOSをベースとした車両制御の高速化など、SC-01で培われたノウハウが将来のシャオミ製EVにフィードバックされることになる、と見られているわけですね。
結論:限定1,000台。選ばれし者への「招待状」
欧州での販売価格は、中国国内(約3.3万ドル)よりも大幅に高い約6.1万ユーロ(約1,140万円)前後と予想されています。※中国ではJMEVが製造を行うと報じられている
しかし、イタリア生産による希少性と、ポルシェ以上の加速性能、そして「ピュアな運転体験」を考えれば争奪戦は避けられず、1月24日に行われる情報公開を心待ちにしている人も少なくはないのかもしれません。
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参照:CarNewsChina, SC01














