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中国・上海汽車が「2025年に全固体電池(ソリッドステートバッテリー)を積んだクルマを発売」とコメント。おそらく第一弾はサイバースター、さすがは”チャイナスピード”

中国・上海汽車が「2025年に全固体電池(ソリッドステートバッテリー)を積んだクルマを発売」とコメント。おそらく第一弾はサイバースター、さすがは”チャイナスピード”

Image:MG

| どうやら中国の自動車メーカーに追いつくことは非常に難しい |

おそらく当初のコストは非常に高く、しかしそれが「価格に見合うのかどうか」には注目が集まる

さて、フォルクスワーゲン等との協業で知られる中国の北京汽車(SAIC)が「2025年に、他社に先駆けて全固体電池(ソリッドステートバッテリー)を自社のEVに搭載する」と発表。

これはメディアのインタビューに答える形で同社乗用車部門の副総経理(副社長)である于静敏氏が語ったもので、ソリッドステートバッテリー搭載第一号は同社の運営するMGブランドの人気モデル、サイバースター(あるいはそのクーペ版のサイバーGTS)」となるもよう。

中国自動車最大手、上海汽車が「2026年に全固体電池を搭載したEVを発売」と発表。実現できればトヨタを出し抜き業界最速、10月からは半固体電池の生産開始も
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いまだ全固体電池をEVに搭載した自動車メーカーは存在しない

これはいささか驚きの発言でもあり、というのも「いまだ全固体電池をEVに搭載した市販車を発売している自動車メーカーは存在しないから」。

過去1年間、いくつかの中国企業が固体電池に関して声明を出しているものの、市販の全固体ユニットを生産できた企業は存在せず、メルセデス・ベンツ、BMW、ポルシェ、ヒョンデ・キア、日産、ホンダ、トヨタなどの国際的自動車メーカーのほか、バッテリーメーカー各社もこの実用化に向けて日夜研究を重ねているものの、しかし最短でも「2026年にパイロット生産が始まる」というレベルです。

日産が2028年にソリッドステートバッテリー(全固体電池)実用化を行うと改めて明言!「この分野において、我々には明確な優位性がある」
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SAICの発表によれば「ソリッドステートバッテリーを積んだサイバースターは2025年第2四半期に発売される」とのことなので、これが実現できればSAICはライバルの数年先を行くことができるようになるわけですね。

固体電池と既存のタイプの電池との決定的な違いは、固体電池の電解質はその名前が示すように固体であるのに対し、現在の電池では液体であることですが、この特質により、ソリッドステートバッテリーはセパレーターを必要とせず、体積を40%、質量を25% 削減し、エネルギー密度を高めることが可能となります。

トヨタ
トヨタや日産、BMWが実用化を進めるソリッドステートバッテリー(全固体電池)とは何なのか?そのメリットや短所、実現可能性は?

| ソリッドステートバッテリーは実用化できない、もしくは実用化しても普及しない可能性が大きく、代替技術のほうが有用だと考えられる | 加えてこれまでの流れとは異なり、今後ガソリンエンジンが生き残る可能 ...

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さらには最大45,000サイクルという長い耐用年数(充電回数)を持ち、-25°C~60°Cの幅広い温度範囲で使用できるほか、固体電解質は可燃性、腐食性、揮発性がないため、はるかに安全で液漏れのリスクもない、といわれます。

一方、その構造に起因して(自動車に積むことを想定すると)現段階では解決できない内部損傷の問題もあるといい、しかしSAICはこの問題を解決したのかもしれません(この問題をどうしてもクリアできないため、マセラティは全固体電池の使用を見送るという発表を行っている)。

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マセラティ「ソリッドステートバッテリー(全固体電池)は性能上の懸念があり、我々は使用しないことを決定した」。EVであっても各社各様の考え方があって面白い

| どうやらソリッドステートバッテリーは「一気にパワーを放出すること」に向いていないようだ | 一方では軽量性や安全性、密度に優れるというメリットも さて、現在は多くの自動車メーカー、そしてバッテリー ...

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