| アルピーヌA110は「かなり強気に出た」価格設定だと言える |
今年6月に電撃発表されたアルピーヌA110"S"。
言うまでもなくアルピーヌA110のハードコアバージョンで、出力は252PSから292PSへとパワーアップされ、その他だとブレーキキャリパーの容量アップ、スプリングレート50%増、アンチロールバーの強度は100%増し(つまり2倍)という内容が自慢です。
さらにダンパーも専用品へと変更され、車高は4ミリダウン。
0−100キロ加速は4.5秒から4.4秒へと向上しています。
ケイマンの軽量ハードコアモデルよりも「高い」プライシング
なお、このアルピーヌA110Sについては、スペックが発表されたもののその価格はこれまで未発表。
そして今回発表された価格は邦貨換算にて約750万円となり、これはベースモデルのA110に比較すると約70万円増という設定です。
ちなみに欧州ではポルシェ718ケイマンT(現地では690万円/日本では未発表)よりも60万円ほど高価な設定となるようですね。
なお、ケイマンTのエンジンは2リッター4気筒水平対向ターボ/300馬力ですが、アルピーヌA110Sは1.8リッター292馬力を採用し、パワー/トルクともにケイマンTよりも「下」ではあるものの、逆に価格は「上」。
もともとアルピーヌA110はポルシェ718ケイマンの対抗馬とされていますが、ベースモデル同士だと718ケイマンが2リッター300馬力/680万円(PDKは787.2万円)、アルピーヌA110が2リッター252馬力/790万円(A110リネージ)なので、全般的に718ケイマンよりも高い値付けを行っているということになりますね。
ただ、重量に目を移すとアルピーヌA110は1110kg、718ケイマンは1390kgなので、パワーウエイトレシオとしてはアルピーヌA110のほうがずっと優れ、このあたりがルノーに「アルピーヌA110の価格を強気に設定させた」理由かのかもしれません。
そしてこの「軽量」を実現するためにはアルミ製の専用プラットフォームに始まり、ブレンボと共同開発した軽量ブレーキシステム、サベルトと共同開発したバケットシート等が貢献しており、その内容自体も「エンスージアスト受け」するものばかり。
アルピーヌA110Sの日本導入は?
現時点では日本における「アルピーヌA110S」の発売は未発表。
ベースモデルのA110についても日本への導入が本国に比較して1年以上遅れることとなっていますが、これは日本仕様が「右ハンドル」を採用しているためで、アルピーヌの工場が「左右ハンドルを同時に生産できず、左ハンドルを一段落つくまで生産し、そこから改めて右ハンドルを生産している」ため。
よって、日本含むイギリスや香港向けのA110は左ハンドル国の「後回し」となってしまっているわけですね。
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なお、アルピーヌA110はぼくにとっても非常に興味のあるクルマ。
しかしながらアルピーヌA110の販売・整備拠点が自宅の近くにはなく、他府県(兵庫県)まで行かねばならないために現在購入検討をペンディングしている状況です。