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| トヨタRAV4 2026年モデル:保守的ながらも確かな進化 |
トヨタはRAV4の基本性能を充実させ、「トヨタならでは」の強みを最大限に発揮してきた
さて、トヨタがついに「新型」RAV4を北米にて発表。
トヨタにとってRAV4はアメリカ市場で最も売れている重要なモデルであり、競争の厳しい昨今においてその需要を守るため、2026年モデルでは大きな冒険を避けつつも、着実な進化が施されることとなっています。
トヨタは「新世代モデル」と謳っていますが、現行型との共通点も多く、特にプラットフォームは引き続きTNGA-Kを採用しています。
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新型トヨタ RAV4のデザインとサイズ:見た目は刷新、中身は堅実
新型RAV4の基本的なサイズは現行モデルとほぼ同じで、ホイールベースは105.9インチ(約2,690mm)。
LE、XLE、Limitedなど主力グレードの全長は180.9インチ(約4,595mm)、幅73インチ(約1,850mm)、高さ67インチ(約1,700mm)となっています。
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スタイリング面だと、プリウスやカムリにも採用されている「ハンマーヘッドグリル」を前面に押し出し、テールランプもソフトな印象へと変更。
インテリアも大幅に刷新され、全グレードに12.3インチのデジタルメーターが標準装備されます。
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- インフォテインメント画面は下位グレードで10.9インチ、上位グレードでは12.9インチが選択可能
- ワイヤレスApple CarPlay/Android Autoに対応
- 同時に2台のスマートフォンとペアリング可能
- JBLプレミアムサウンド(9スピーカー)も選択可能
米国初導入、GRスポーツとウッドランドの2大個性派グレード
新型RAV4におけるひとつのトピックはトヨタのスポーツグレード「GR Sport」がついにRAV4では米国初登場となったこと。
なお、米国では(日本とはその立ち位置が異なり)TRDがスポーツグレードとして設定されることが多く、しかしトヨタとしては(アメリカで最も売れているRAV4にGRスポーツを設定してきたところから見て)「世界的に、そしてもちろん北米においても、スポーツグレードを「GRに統一したい」ということなのかもしれません。
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そしてもうひとつの「ウッドランド」はオフロード方面へとそのキャラクターが振り分けられたモデルであり、新型RAV4は「標準モデル」を中心とし、「スポーツ」「オフロード」という新しいキャラクターを追加することで、より多くの消費者の要望に応えようという姿勢が見えてきます。※この「ウッドランド」グレードは以前から存在するものの、よりオフロード風味が強化されている
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GR Sport(GRスポーツ)
- 専用エアロ(前後スポイラー、リアウィングなど)
- GRカローラ譲りのグリルデザイン
- 20インチホイール+サマータイヤ
- シャシー補強、専用チューニングサスペンション
- プラグインハイブリッド+AWD
- アルミペダル、パドルシフト、ウルトラスエード内装
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Woodland(ウッドランド)
- Rigid Industries製フォグライト
- オールテレインタイヤ+地上高アップ
- 専用グリル&ルーフレール
- レッドオレンジのアクセントインテリア
- ハイブリッド/PHEV両方対応、AWD
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ハイブリッド専用に。進化したパワートレイン
2026年モデルではすべてのRAV4がハイブリッド専用となったことも見逃せない点で、これはトヨタが自社の強みを最大限に活かし、他者を引き離しにかかっているのだとも考えることが可能です。
モデル | 駆動方式 | 最高出力 | 増加量 |
ハイブリッド(FF) | FWD | 226馬力 | +23馬力 |
ハイブリッド(AWD) | AWD | 236馬力 | +17馬力 |
プラグインハイブリッド | AWD | 320馬力 | +18馬力 |
なお、プラグインハイブリッドモデルは以下の進化が重要なポイント。
- EV走行距離:42マイル → 50マイルへ延長※燃費数値は未公表(今後発表予定)
DC急速充電対応(XSEおよびウッドランドにて80%までの充電が約30分) - シリコンカーバイド半導体とバッテリー容量増加による効率化
その他のメカニカル進化
- シャシー剛性アップ(全モデルに補強追加)
- 牽引能力向上:FF/LE AWDは1,750ポンド、他AWDは3,500ポンドに強化
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新型RAV4の発売時期と価格情報
新型RAV4は2025年後半に米国で発売予定。
価格は未定ですが、現行モデルのスタート価格が29,250ドルであることから、それに近い価格帯になると予想されます。
米国内での生産拡大の可能性も報じられており、「関税」が気になる米国内ではコスト面でもライバルに比較して有利になるかもしれません。
2026年モデルのRAV4は、「大胆な変化」より「堅実な改善」を選んだ一台で、ハイブリッド化を全面採用しつつ、GRスポーツやウッドランドなど個性的なトリムで幅広いニーズに応えています。
今後の価格情報や日本市場への展開にも注目ですね(日本市場ではまた異なるグレード展開がなされるのかもしれない)。
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