| ただしポルシェだけに”単なるレトロ”では終わらない? |
ポルシェのデザイン部門を統括するミヒャエル・マウアー氏が英国Autocarに語ったところによると、ポルシェは918スパイダー後継となるハイパーカーについいて、「レトロなデザインを採用する可能性がある」とのこと。
これはかなり真剣に協議されているようで、実際にポルシェは「935」を現代に蘇らせるなど「(デザイン的には)過去に向かっている」という傾向も。
ポルシェは「未来」か「過去」かを決めかねている
さらにポルシェはまさかの「917コンセプト」を発表していることでも分かる通り、過去のヘリテージを積極活用する方向。
そしてしばらく前には「718」の名称を復活させていますし、最新世代の911、「992」では内外装ともに初代911をイメージしたデザインへと回帰しており、「中身は最新へ、しかし外観やコンセプトはレトロへ」向かっているのは間違いないと言えそうです。
ただ、ポルシェは今のところ918スパイダー後継について「2つの選択肢」があるとし、ひとつは「未来的デザイン」、もうひとつは上述の「レトロ風デザイン」。
現在ポルシェではこの二つの選択肢で揺れているといい、まだその決定はなされていないともミヒャエル・マウアー氏は述べていますが、ポルシェは以前に「918スパイダー後継の発売は2025年以降」とも述べているので、まだまだ検討する時間は残されていると考えて良さそうです。
なお、ポルシェが918スパイダー後継について「2025年以降」と語るのは、新型ハイパーカーに採用したいと考える技術について「その頃にならないと実用化できないから」。
具体的にその技術とはソリッドステートバッテリーとなりますが、ポルシェは918スパイダー後継モデルについて「フルエレクトリック」にしたいと考えていて、そのためにソリッドステートバッテリーの実用化を待たねばならない、ということになりますね。
なお、過去のヘリテージにモチーフを求めるのはポルシェだけではなく、それはランボルギーニもフェラーリも同じ。
特にフェラーリは最近、その「アイコン的なフェラーリの車のイメージを活用した」ICONA(=イコナ。アイコンの意味)シリーズを発表しており、第一弾として登場したモンツァSP1/SP2について、やはりデザインは過去のクルマへのオマージュとなっています。
ただ、ヘッドライトやテールランプなどは現代の技術つまりLEDを用いないと実現できないものとなっており、フェラーリはこのあたり「いい仕事をした」と言えそう。
実際にフェラーリは「ICONA」シリーズのデザインに関しては「過去と未来との融合」と語っており、ポルシェが仮に「レトロなデザインを採用するにしても」やはり過去のデザインとテクノロジーとをうまくバランスさせたものとなりそうですね。
VIA: Autocar