| できればこのまま発売してほしいとは思うが、それはさすがに難しそう |
アルピーヌは1976年にホットハッチ「ルノー5アルピーヌ」を発売している
さて、アルピーヌが先日予告した新型ホットハッチ、「アルピーヌ A290_β コンセプト」を正式に公開。
アルピーヌは(ルノースポールとの統合によって)ルノーのハイパフォーマンスブランドとして機能してゆくことが発表されていますが、一方のルノーは5(サンク)をEVとして復活させるとコメントしており、さらには伝説の「5ターボ」のエレクトリック版の復活も示唆しています。
つまりルノーは(ハイパフォーマンスブランドである)アルピーヌとは別に5ターボが登場させる可能性が高く、しかしアルピーヌはアルピーヌでハイパフォーマンスハッチバックを登場させることになりそうです。※これらは兄弟車になると考えていいのかも
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アルピーヌは「ドリームガレージ」を計画中
なお、アルピーヌは現在、未来に向けてブランドを再構築中ですが、「スポーツカー(ロータスとの共同開発)」「ツアラー(クロスオーバー、GT X-over)」「ホットハッチ」を発売してドリームガレージを形成するという計画、そして新命名法則として、いずれの車名も「A」はじまり、その後ろの数字は車体の大きさ、そのあとに続く2桁の数字はクルマの種類を表し、「90」はライフスタイル(もしくはマルチパーパス)、「10」はスポーツカーとなることをアナウンス済み。
よってA290は「(数字が小さいので)コンパクトクラス、そしてライフスタイル系のクルマ」ということになり、「ベータ(β)」は文字通り「ベータ版」を意味します。
アルピーヌというとA110やV6系(V6 GT、V6ターボ)の印象が強く、「アルピーヌがホットハッチ」というとやや違和感を感じなくもないですが、1973年にルノーに買収されたのちの1976年にルノー5アルピーヌを発表しており、こちらはゴルフGTIよりも発表時期が早かったために「元祖ホットハッチ」だとも言われます。
そう考えると今回のアルピーヌA290についても至極納得でもあるものの、実際にこのA290は2024年に市販されるといい、ルノーグループのドゥーエ工場で製造され、CMF-B EVプラットフォームを採用する、と言われます。
ただし今回発表されたA290_βは「コンセプトモデル」にとどまるため、市販をまだ(さほど)強く意識しておらずアルピーヌの自由な発想で作られ、しかしアルピーヌのヘリテージを存分に反映した仕様に。
特徴的なのは耐久レース用の競技用車両「A470」に由来する縦型テールライトで、さらにフロントにはおなじみのクワッドライトを採用しています。
ボディカラーはパウダーホワイト、そこへブラックのボンネットとルーフがコントラストとして用いられています。
なお、エアロパーツの一部は、ブルーのインサートが施された鍛造カーボンファイバー。
アルピーヌA290_βのボディサイズは全長4.05メートルというコンパクトさを持ち、しかしホイールは(センターにスクエアカットを施した)大径20インチ。
ちなみに全幅は1.85メートル、全高は1.48メートルだとアナウンスされています。
ホワイトに加えてレッドとブルーが効果的に用いられ、これらは「フレンチトリコローレ」を表現しているものと考えて良さそう。
ドアミラーは「カメラ」ではなくコンベンショナルな「鏡」が用いられ、しかしこの面積では安全上、加えて法規上の問題があるものと思われ、市販時にはもっと大きなものとなるのかも。
加えて、「モータースポーツをモチーフとした」いくつかのデザインもまた、市販時にはややトーンが落とされることになりそうです。
この随所に見られる「ライン」は今後のアルピーヌにおけるひとつの特徴となりそうですね。※アルピーヌのコンセプトカー、「アルピングロー」にも”ライン”が用いられている
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アルピーヌA290_βは「センターシート」
なお、このアルピーヌA290_βが強くモータースポーツを意識したクルマであると思わせられるのが「センターシート」。
シートレイアウトはマクラーレンF1と同様であり、2列目シートはセンターシートの後方に「2つ」並びます。
ダッシュボード形状は一言でいえば「未来的」で、情報はステアリングホイールのグリップ上部から(下方に突き出ている)小さなパネルに投影されるようですね。※ステアリングホイールそのものはLMP2レースカーA470、F1マシンであるA523にインスパイアされている
現在のところ、アルピーヌは出力について述べておらず、しかしA290_βがトルクベクタリングとリアマルチリンクサスペンションを採用していることについては言及済み。
リアマルチリンクサスペンションは「通常の」ルノー5にも搭載されることが決定していますが、もちろんアルピーヌA290_βではさらに硬く締め上げられ、3つのドライビングモード(ウェット、ドライ、フル)、A110に採用された4ピストンキャリパーを備えるブレンボ製ブレーキも備えます。
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