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中国にて「中国車のシェア」が60%に達する。このままだと2年後には80%という予測が出され、トヨタやVWは市場を失い続ける可能性。なおBYDは5月単月で16%を占めるまでに

マクサス

| 中国における中国車のシェアは2023年初には40%、2023年秋には50%と急速に伸び、このままだと市場を制圧するのも時間の問題である |

NEV(新エネルギー車)に至ってはBYDが33%ものシェアを誇っている

さて、中国乗用車協会(CPCA)が発表した2024年5月の中国国内の自動車販売状況に関するデータによれば、5月単月だと、中国市場での売れ筋上位5ブランドのうち4ブランドを中国ブランドが占めるという新たな局面を迎えたことが明らかに。

中国市場では長い間、欧米の自動車メーカーとの合弁企業(フォルクスワーゲンと上海汽車など)がそのシェアの多くを占めていたものの、その傾向が崩れ去ろうという瞬間にぼくらは立ち会っているわけですね。

今後2年以内に中国の自動車メーカーによる国内占有率は80%に

なお、この状況は昨年あたりから顕著になっており、昨年9月に「中国の自動車メーカーのシェアがはじめて50%を超えた(しかも昨年1月には40%だった)」と報じられた後、現在では早くも60%に達しており、BYDのPR部門のゼネラルマネージャーである李雲飛氏が重慶で開催された2024年中国自動車フォーラムで語ったのは「現在約60%である中国ブランドのシェアが今後2年以内に80%に達するであろう」。※しかし現在のペースを見るに、もっと早くこの時期が到来しそうである

中国自動車メーカーの国内シェアが史上はじめて50%を超える。VWは首位陥落、テスラ、フォード、GMは統計開始以降シェアが最低に、そしてフランス勢のシェアは1%未満に
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ちなみにBYDは中国メーカーとして、昨年はじめて初めて(中国自動車市場の)売上高1位を獲得していますが、今年に入ってもその勢いは衰えず、その理由はEVだけではなくPHEVも販売しているからだと思われます(実際のところ、中国でもEVの減速傾向が見られ、PHEVの人気が高まっているという)。

BYDは水面下で世界制覇を目論んでいる。欧米よりも東南アジアの支配に注力し現地大手販売店とタイアップすることで販売を伸長。現地ではEVの1/4がBYD
BYD

BYD
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BYDは去る5月でも引き続き優位に立ち、販売台数は268,226台で前年比21.5%増、そしてBYDだけでも中国自動車市場の15.7%を占めていて、上位5社のうち合弁会社はFAWフォルクスワーゲンのみという状況ですが、今年5月までの中国国内の各社シェアの状況は以下のとおりとなっており、予告された通りにフォルクスワーゲンがシェアを失いつつあることがわかります。

フォルクスワーゲン
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順位メーカー販売台数前年比市場シェア
1BYD1,108,36320.0%13.7%
2FAWフォルクスワーゲン638,327-3.3%7.9%
3Geely(吉利)628,17140.2%7.8%
4Changan(長安汽車)562,9559.7%7.0%
5上海フォルクスワーゲン427,775-1.4%5.3%
6Chery(奇瑞汽車)407,73675.7%5.1%
7GACトヨタ292,377-14.8%3.6%
8東風日産271,2790.0%3.4%
9BMWブリリアンス263,868-4.0%3.3%
10SAIC GM Wuling(五菱)261,9030.2%3.2%

一方、NEV(ニュー・エナジー・ヴィークル、新エネルギー車。EVやPHEV、FCEVが含まれる)だけに絞ってみてもBYDの強さが際立っていて、2024年5月までの販売だとなんと市場シェアは33.4%。

これに続くのがGeely、テスラ、長安汽車、SAIC GM Wuling、GAC Aion、Li Auto、Seres、奇瑞汽車、長城汽車という順であり、NEVに関しては中国の自動車メーカー以外でランクインしているのはテスラとSAIC GM Wulingのみという状況(しかもSAIC GM Wulingの売れ筋は非常に安価なミニEVである)。

このままゆけば、日本の自動車市場が「ほぼ日本車で占められている」のと同様(日本では約91%が日本車である)に、今後中国では「ほぼすべて」が中国車となってしまい、中国で売れる海外の自動車メーカーのクルマは「超高級車」「スポーツカー」など、中国の自動車メーカーではカバーできない範囲になるのかもしれません(これも日本同様である)。

そしてやはり、この影響を最も受けるのはフォルクスワーゲンやホンダ、トヨタ、GMなど「普及価格帯のクルマ」を販売している日米欧の自動車メーカーなのだと思われます。

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参照:CarNewsChina

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