| 日産を追われた者の「やっかみ」のように聞こえなくもないが、内情を知る人物として一理ある指摘でもある |
いずれにせよ、このままでは日産が非常に苦しい状況に追い込まれることは間違いない
さて、年内には結論が出そうにはないものの、自動車業界における2024年最大級の衝撃が「ホンダと日産との合併(経営統合)が現実味を帯びたこと」。
今回、この件について元日産CEO、カルロス・ゴーン氏がブルームバーグのインタビューに応じる形にてこれにコメントし話題を集めています。
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ついにこの時が来たか・・・。「倒産寸前の日産とホンダ」が合併のための交渉入り。将来的には三菱も加わり、実現すれば世界第3位の自動車メーカーに
| 現時点では「可能性の検討」にとどまり決定ではないが | しかし以前のように政府が介入し、日産の倒産を阻止するために合併をまとめてしまうかも さて、少し前には「日産とホンダとの提携」、そして「日産が ...
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日産とホンダとの合併は「絶望にしか向かわない」
現在日産は危機的状況にあり、9,000人の人員削減や新しい金融支援の確保を進めている状況にありますが、カルロス・ゴーン氏は突如持ち上がった合併話について「絶望的な動きであり、両社間のシナジーは見つけにくい」と指摘。
その理由は「両社は同じ市場にいるし、同じような製品を扱っており、ブランドも非常に似ている。だから、この合併には実際的な理由がない」とのことですが、かつて日産のCEOを努めた人物だけあって現実味のあるコメントだと思います。
加えてカルロス・ゴーン氏は、経済産業省(METI)がホンダに対して合併を進めるよう圧力をかけていると考えており、日本政府の影響力が合併を推進しているともコメントしてますが、これは2019年に経済産業省が日産とホンダに対し合併を持ちかけたという話を裏付けるものかもしれません。
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「日産とホンダとの合併話」は本当にあった!日本政府が両者の行く末を懸念し「合併しては」と持ちかける
| たしかに昨年末~年始に同様の報道はあったが | 英フィナンシャル・タイムズによると、2019年末に「日本政府関係者が日産とホンダとの統合を模索していたが、計画が頓挫した」との報道。この合併話につい ...
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ホンダはこの合併に乗り気ではない
さらにカルロス・ゴーン氏は「日産が将来を見据えて必死に未来を模索している一方、ホンダは必ずしもこの合併に積極的ではない」とも述べ、しかしそれでも経済産業省が合併を望むのは「パフォーマンスよりもコントロールを優先しているからだ」と指摘し、しかしその決断を支持しているもよう(絶望的な合併ではあるが、それ以外に道はないと考えているのかもしれない)。
そのうえでカルロス・ゴーン氏は、日産とホンダの合併には非常に多くの課題が伴うとも警告し、この合併には多くの難しい決断が待ち受けていると締めくくっています。
「ホンダはエンジニアリングに強みを持つ企業であり、日産も自社のエンジニアリングに誇りを持っている。合併後にどの技術を採用するかが大きな争点となるだろう。」
カルロス・ゴーンがホンダと日産とのインタビューに答える動画はこちら
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参照:Bloomberg Television(Youtube)