Image:Renault
| さらにルノーは現地で開発したEVを世界中へと輸出することになりそうだ |
ただし現時点では「生産地」については欧州だとされている
さて、現在東南アジアそして中東、さらに欧州にて大きなトレンドとなっているのが「中国車(EV)の躍進」。
彼の地では中国車が日増しにシェアを伸ばしていて、その理由は単純に「コストパフォーマンスが高い」、さらには安いだけではなく「(インフォテイメントシステムや自動運転など)先進性に優れる」というものですが、これらいずれの要素ともに日米欧の自動車メーカーは対抗できない状態です。
(さほどEVへの転換が迫られていない、そして中国車の脅威がそれほど高くない)米国だと、地元のフォードやGMは「EVから距離を置いてハイブリッドやPHEVへ」という戦略を取ることが可能となっているものの、規制によってEVシフト以外の道がほぼ残されていない欧州の自動車メーカーにとっては「中国製EVと戦う以外に」道はなく、そこで各社とも様々な戦略を打ち出しています。
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アウディが中国・上海汽車とEVの共同開発に合意。アウディは上海汽車に助けを求める形となり「アウディにできないことが上海汽車には可能」ということに
| 中国の自動車メーカーの重要性がここまで高まっていることには驚かされる | 電気自動車シフトがこのまま進めば、中国の自動車メーカーの優位性が一層強まることは間違いない さて、つい先日「アウディが中国 ...
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もはや「中国に学ぶ」より道はない
そこでアウディ、フォルクスワーゲン、ステランティスは中国の自動車メーカーと提携し、その開発手法を吸収しようという動きを見せていますが、目下のところ、ここで開発されたEVは「中国内で販売する」と言われています。
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VWよお前もか。VWが中国シャオペンに投資しEVを共同開発するもよう。もはや中国市場では現地EVメーカーの助けなしには魅力的なクルマを作れない?
| いったいいつからこういった「逆転現象」が起きるようになったのか | なんだかんだ言いながら世界は中国の思うとおりに動き始めている さて、現在世界中にてEVシフトが進んでおり、中国がEV生産、そして ...
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そして今回新しく報じられたのが「ルノーが中国でEVを開発すべく、上海に電気自動車研究開発チームを設立中であり、2025年末までに新しいEVの量産を開始することを目指している」というニュース。
ただしルノーが他と異なるのは、「このEVがヨーロッパのみで製造・販売される」とされていることで、これはルノーが「アウディやフォルクスワーゲンほど中国市場でのシェアを持たず、欧州での販売比率が高い」からなのかもしれません。
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ルノーが新型トゥインゴを開発するため中国の自動車メーカーと提携との報道。今や「売れる」EVを開発しようとなると中国に頼るしかない?
| VWではなく、ルノーはなぜ中国企業をパートナーに選んだのか | もはや欧州の自動車メーカーは中国の新興自動車メーカーから開発手法を学ばねばならない ルノーとフォルクスワーゲンは「低価格EVの開発」 ...
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ただ、ルノーと中国との結びつきは「弱くはなく」、今年6月には中国企業がトゥインゴのエレクトリックバージョンを支援するという報道があり、これは「開発期間短縮とコストを削減がその目的」。
しかし実際にルノーが中国で新車の開発に投資するのは今回(の上海の開発チーム設立)がはじめてだとされ、さらには今後「EV研究開発の多くの部分を中国に移す計画があり、ソフトウェアとハードウェアの両方を含む完全なEV開発システムを中国で構築すること」を目指しているのだとも。
この報道の真偽はまだまだわかりませんが、事実だとすると、ルノーは「中国で開発したEVを世界中で販売する」ということになり、本国にて設置したEV開発部門「アンペラ」の規模を縮小させ、中国での開発に軸足を移すということになりそうですね。
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