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| 電動化時代のM3に求められる「走る楽しさ」 |
BMWは新型M3に対して「なにか新しいもの」を取り入れてくるようだ
さて、BMWは新世代EVシリーズ「ノイエクラッセ」を発表したところではありますが、次期3シリーズやM3はこのノイエクラッセプラットフォームを使用したEVとして登場することが明らかになっており、BMWは次期3シリーズEV(仮称i3)およびそのMモデル(i3 MまたはiM3と噂される)において、マニュアルトランスミッションを搭載しないことを正式に認めています。※現行M3同様の直列6気筒+AT仕様も併売される見込み
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BMWが語る「次期M3 EV」への方針
EVには多くの利点が存在し、たとえば静粛性、瞬時のトルク、圧倒的な加速、そして複雑なトランスミッションを必要としない点。
一般ドライバーにとっては歓迎される要素ですが、クルマ好きにとっては少々物足りない部分があるのもまた事実。
シフト操作やエンジン音、タイヤスモークの匂い──こうした「五感で楽しむ要素」こそ、ドライビングの醍醐味と感じる人は少なくはなく、そこでBMWプロダクトマネジメント担当副社長、ペーター・ミュラー氏は以下のように語っています。
「マニュアルシフトが欲しい人にはガソリン版のM3があります。しかしEV M3にも“驚きの仕掛け”を用意しています。きっと失望させませんよ。」

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他社は「疑似シフト」や「人工サウンド」を導入
現時点でBMWのいう「驚きの仕掛け」が何であるのかはわかりませんが、ライバルメーカーはすでにEVに対し「遊び心」を盛り込み始めていて、しかしこうした流れの中、BMWは「他社の模倣はしない」と強調しているのは注目に値する部分です。
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BMWの「サプライズ」とは何か?
そしてBMWの提供する「エンスージアストを失望させない仕掛け」として有力なのはサウンド面。
BMWはすでに作曲家ハンス・ジマーと協力して「IconicSounds」をi4やiXで導入しており、独自のEVサウンドデザインに取り組んできたという経緯があり、噂では、歴代M3のサウンドを再現する機能が検討されている可能性が指摘されています。
- E30の直4 S14サウンド
- E46の直6サウンド
- E92のV8サウンド
ドライバーが好みに応じて音を切り替えられるとしたら、EVでも「Mらしさ」を感じられる大きな武器になるのかもしれません。
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まとめ
次期BMW M3(EV)はマニュアルも疑似シフトも非搭載。
しかし、それ以上に「独自の体験」を与えるサプライズを仕込んでいるものと見られ、EV時代におけるM3の「走る楽しさ」をどう表現するのか──その答えは、そう遠くない将来に明らかになりそうです。
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