
| ポルシェは「苦戦する中国」において様々なプロモーション手法を模索 |
ポルシェは「ポルシェにしかない」武器で戦う必要がある
さて、ポルシェが中国は上海にてポップアップショールームをオープン。
中国はかつてポルシェの「最大市場」ではあったものの、急速な販売減少によって再び首位を北米に明け渡しています。
そしてその「販売が減った」最大の理由は「他社にシェアを奪われているから」であり、ポルシェのシェアを奪っているのはシャオミを始めとする中国の地元勢力です。
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【ポルシェ2025年上半期決算】電動車比率が36.1%に急増、北米では過去最高記録を更新、一方中国は「大幅減」
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ポルシェは「代替のあるブランド」であってはならない
つまることろポルシェは現地の人々にとって「代替性のあるブランド」であると認識されていたということになりますが、主力であったカイエンやマカンは地元メーカーのエレクトリックSUVに、そしてタイカンもまた地元メーカーのEVにシェアを奪われている状況です。
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ポルシェは中国においてBMWやメルセデス・ベンツよりも大きな販売減少を記録。現地では「ポルシェは他のブランドに置き換え可能」なブランドにすぎない?
| ボクらにとってポルシェは「唯一無二、孤高の」スポーツカーブランドであるが、中国市場では「そうではない」 | 中国市場にポルシェが正式に参入したのは「カイエンの発売」とほぼ同時である さて、中国が「 ...
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中国において「選択肢が欧州のプレミアムカーメーカーの製品しかなかった」状況においてはポルシェの持つブランド力がうまく機能したものの、現在では中国の自動車メーカーもそのデザイン力や品質を大きく向上させていて、しかも「安い」ため、ポルシェはそれらとの「価格差を正当化できなくなっている」のかもしれません。
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またポルシェにとっての「頭痛のタネ」が増える。今度は中国XPeng P7が24時間耐久走行記録を樹立、中国製EVが「速い」だけではなく「信頼性」「効率性」を備えることが証明される
Image:Xpeng | XPeng P7が耐久走行で新記録を樹立 | 中国製EVはあらゆる方向においてその優位性を「客観的に証明」 2019年、ポルシェ・タイカンはワールドデビュー前にイタリア・ナ ...
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中国にてポルシェは「独自性」を主張
そして今回のポップアップ展示を見る限り、その内容は「エレクトリック色一切無し」であり、ここから判断するに、ポルシェは中国におけるポジションを変化させようと考えている可能性が高く、そして新しい方向性は「ヘリテージ」「モータースポーツ」「パーソナリゼーション」。
公式画像を見ると、「ペイント・トゥ・サンプル」や・・・。
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あの色をもう一度──好みの色を自在に再現できるポルシェの「ペイント・トゥ・サンプル・プラス」プログラムとは?
| ポルシェはそのオーナーのために「専用のカラーを調合してくれる」サービスを展開している | 個人の「思い出」をポルシェのボディカラーに 実家の倉庫を整理をしていると、祖母の古いワンピースや叔父のスー ...
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モータースポーツに関する展示、そして356や当時(ボディパネルの叩き出しに)使用されていた「木型」もディスプレイされており、ポルシェは「中国の自動車メーカーが持たない資産」に注目してほしいと考えているのだと思われます。
そして「ピンクピッグ」はそのまま中国語で「粉猪(ピンク色の豚の意味)。※参考までに、ホットドッグは熱狗(暑い犬)である
カフェも併設され、壁面には「代替のない存在」を示す文字も。
おそらくはここからポルシェの「再ブランディング」が本格化するものと思われ、中国市場での巻き返しに期待したいところでもありますね。
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参照:Porsche(Facebook)