何もかもがジェントル。レンジローバー・イヴォーク（2012-2013）

2014/01/05 2023/05/29

アウディTTを購入した後に発表され、あまりの格好良さにシビレて予約してしまったレンジローバー・イヴォーク。

アウディTTが思ったような値段で売れずに困りましたが、なんとか納車され、その後ボクスターが来るまでの1年間所有。

ぼくにとってはじめてのレンジローバーですが、これは予想をはるかに超える素晴らしい車でしたね。
試乗等である程度わかっていたつもりでしたが、実際に所有してみて分かる良さがたくさんあり、売却が非常に惜しかった車でもあります。

レンジローバーならではの心遣いが随所に見られ、ドライバーへのアシスト、そして快適に運転するための装備、その上で気分を盛り上げるための装備があり、標準での360度カメラ装備、せり上がってくるセレクター・ダイアル、色の選択ができる間接照明など。

ダッシュボードはPVCレザーながらもしっかりしたステッチで縫い上げられ、シートも差麺屋サイドサポートで硬さを変えるなど英国家具さながらの作りで、価格は（今までのレンジローバーに比べて）安価でも、れっきとしたレンジローバー一族です。

タタが買収してから登場する最初のレンジローバーになると思いますが、まずは車体、エンジンやトランスミッション、ドライブトレーンは既存のものを流用してコストを安く上げ、そこで全体の利益を稼いでから熟成に移るというビジネス手法を採用しているのが特徴ですね。
そして予定通りトランスミッションを6速から9速へ、4WDシステムをハルデックス4からトルクベクタリングつきのハルデックス5へと足早にバージョンアップし、その次はエンジンを自社製のインジェニウムにアップデート。

しかし外観は変えないのがタタの良心であり、既存オーナーの矜持を保たせるところでもありますね。

なお、ぼくが購入したのはもっとも安価な「ピュア」ですが、納車時に外観をバンパー除き「ダイナミック」仕様へと変更しています。
フロントグリル、サイドフェンダーブレード、リアハッチのモール、リアウイングエクステンション等を交換もしくは追加しており、ホイールもブラックに塗装。
さらにはフロントフードとリアフードにストライプを貼っています。
デイライトをアクティブ化していますが、これは非常に苦労しましたね。

内装にも追加照明を追加したり、フルLED化したり、と手を入れていますが基本的には大半がノーマルのまま。

保有期間中に大きなトラブルはありませんでしたが、エアコンから異臭がする、カメラが時々不調になる、というのは他のイヴォークと同じ。
とくに個体差による問題はなかったと記憶しています。
ただ、毎日乗るには幅が大きく、狭い駐車場では確実に苦労しますし、停めるところを選ぶのも事実です。
また、ヘッドライトの位置が高く、あまり足元を照らさないので、暗いところではフォグランプ併用で走行するのが好ましいですね。
ほか、左ドアミラーが視界を大きく遮るので、注意は必要でした。

なお、売却は車両本体価格と同じ450万円で売却でき、次のボクスター購入にあたっては非常に助かっています。

そして今でもイヴォークを売ったのは「惜しい」と考えており、エンジンが新型になった後、もう一度購入を検討してみたい、と考えています。